――色々とデッキを語っていただきましたが、好きなデッキタイプを挙げるとしたら?

O村:やっぱりビートダウンが好きだね。今まで言ってきたデッキの中でもガチガチのコントロールって黒コンくらいじゃない?あとは攻めるデッキだと思う。待つデッキが嫌いなんだよね。黒コンの時も自分のやりたいことをやって勝つ、みたいなのが好きで使ってたから、パーミッションよりもビートダウンかな。

――黒が好きだとビートダウンは少しかみ合わない印象ですが……。

O村:黒が好きなのは最初に使った黒ウィニーがきっかけだからなあ。除去が好きなわけじゃなくて、デメリットが好き(笑) リスクがあってリターンが大きいのが好みなんだよね。マジック始める時に色の説明があるじゃない?「黒は何かを代償にして強い」みたいな説明聞いて、「それでしょ!」ってなった。だから黒が好きなんだよね。

――確かにそこがカッコよく感じますよね。

O村:ね。勝ってるデッキでは緑とか青が多い気がするけど、根本は黒かな。

――デッキの話はこれくらいにして……中級者の壁、というか、最近始めた人が「あの人勝てないな」って感じているプレイヤーの代表がO村さん、じゅんぺーさん、えちごやさんあたりだと思います。今挙げた人たちを越えようとしているプレイヤーの皆さんが、さらに上手くなるためにやるべきことはなんでしょう?

O村:難しいね。まずは沢山プレイすることかな。やればやるほど上手くなるゲームだけど、ダラダラやるのはダメだね。ある程度目標を持つというか、『勝ち筋』を考えるのが大事。ゲーム中もそうだし、メタゲームを読む時もそう。どうやって勝つかを自分の中で明確にして練習したりすることが重要だと思う。

――なるほど。今までいろんなデッキの話を聞いてきましたが……?

O村:今まで話したデッキも「何かに勝ちたい」「何かを倒したい」っていうのがあって組んできてるね。あとは回数をこなすことかな。やればやるほどポカミスも減るし、気がつくことも多い。

――回数をこなすとなるとリアルだと大変そうですが、MOでも問題ないですかね?

O村:どっちも大事だと思うよ。MOだと誘発は勝手に処理してくれるけど、リアルだと誘発とかを自分で確認しないといけないから、そっちのほうがミスは減る。あと、メタゲーム上のデッキと直接対戦することでさっき言った勝ち筋が見えてくるよね。回数をこなすことと勝ち筋を明白にすることが重要。

――質問としては少し重なるのですが、初心者の人たちへのアドバイスをお願いします。

O村:GPとかPTを目指すんならやっぱり回数をこなすことかな。俺たちはサッシーさんやライスシャワーさんの家で遊べてたのがデカいから。店舗に行くだけじゃそこまで回数こなせないんだよね。今だとわふ君の家で集まれたりしているみたいだから、そういうコミュニティを強固にしてプレイする回数を増やしていくのは大事だと思う。みんなで楽しくマジックを沢山するのが上手くなるコツです!

――確かに今のわふ邸の流れはマジックが上手くなるにはいい流れですよね。

O村:そうそう。今わふ邸に集まってマジックやってる人たちは強くなると思うよ。情報交換もしやすくなるだろうし。みんなで仲良く集まって楽しくたくさんマジックするだけで上手くなれる!いいゲーム!

――わふさんをはじめとしたモチベ高い勢には頑張って欲しいですよね。

O村:そうだね。夜にどこかに集まってマジックやるっていうのが俺が一番マジックやってたころを思い出すし、それが一番強くなるんじゃないかな。

――このあたりでTwitterの質問に移ります。

・「尊敬するプレイヤーを教えてください」

O村:プロプレイヤーだったらまずはやっぱり浅原晃プロ。電波デッキといえばこの人でしょ。書く文章も面白いし、組むデッキも毎回面白いし。この間みたモダン版ゼウストロンみたいなデッキも凄かったよね。感動する。

――発想力とか構築力はハンパないですよね。

O村:しかもそこそこ勝てるっていう。そこがやっぱり凄い。クソデッキみたいなデッキ使ってるんだけど、なんだかんだで勝ってるんだよね。今の環境でオリジナルクソデッキ組めて勝ってるのは本当に凄いよ。

O村:あとは三原さん(三原槙仁プロ)だね。社会人として生活しながらも殿堂入りできてるところが尊敬できる。他の殿堂入りプレイヤーってマジック一本ってかんじだけど、三原さんはちゃんといいところに就職して、結婚して、子供もいて殿堂入りっていう。それができてるのは凄いよね。

――身近なプレイヤーではどうですか?

O村:身近なプレイヤーならランテスさんかな。ランテスさんは面白いよね。ランテスギャグが面白い。あとは構築センスもリスペクトできる。

――ランテスさんも社会人プレイヤーとしてはちゃんとしてると言うか。

O村:そうそう。社会人としてもしっかりしてるし、マジックも上手いし。尊敬できるよね。

O村:あとはトミタさん。もうマジックやってないけど、トミタさんの構築センスはヤバ過ぎる。天才。あの三原さんが作ったと言われてるデッキの原型を作ったのがトミタさんだからね。これはネットに発信していかないといけない!

――どんなデッキだったんですか?

O村:ローム(《壌土からの生命/Life from the Loam》)で土地を回収してアサルト(《突撃の地鳴り/Seismic Assault》)で投げるデッキ。世間では三原さんが作ったことになってるけど、あれの原型を作ったのはトミタさんだから!天才デッキ構築師トミタさん。

――あの人のデッキ構築センスは本当に凄いですよね。

O村:今大分に求められているのはあの構築センスだと思うよ。オリジナルクソデッキを組むことができるセンス。俺が今まで使ってきたデッキって、ほとんどがトミタさんのデッキを調整したようなものだからね。原型はトミタさんだと言っても過言ではない。今帰ってきて欲しいプレイヤーナンバー1。

――自分とは時期的にギリギリ被っているくらいなんですが、見るデッキ見るデッキいい意味で頭おかしかったですもんね。

O村:頭おかしいデッキしか作ってこないからね!それでまあまあ勝つからなおのこと凄い。弱いカードも使ってるけど構築に光るものがあるんだよね。調整すれば強いデッキを組める人。

・「勝つためにいつもするルーティーンはありますか?」

O村:これはさっきも言ったけど、勝ち筋をはっきりさせること。細かいコンバットとかももちろん考えるんだけど、それよりもどうやったら相手のデッキに勝つか、っていうのを大筋として考えておくことが大事。メタゲームの視点でもそうだし、対戦してる最中でもそう。戦術よりも戦略というかんじかな。

・「一番自信のあるオリジナルデッキは?」

O村:さっき語った中でもインテットビートダウンかな。一番勝ったのはGP北九州で使った緑白ビートダウンだけど。どっちかかな。

・「構築にバットリ系統を入れたがる印象ですが、好きなバットリベスト3を教えてください」

O村:考えたけど結構難しいよね。一番好きなのは《狩りの興奮/Thrill of the Hunt》かな。一番手軽に使えて+1/+2っていう最低限の修正があって、しかもフラッシュバックがあるから見せ札としてもプレッシャーをかけられる。二番目はさっき話したしもべ。クリーチャーだからバットリって言っていいかどうかわからないけど。三番目は……《激励/Invigorate》も好きだし《変異原性の成長/Mutagenic Growth》も好きだし……意外性のあるのが好きなんだよね。《植生噴出/Phytoburst》も元祖の《巨大化/Giant Growth》も好きだけど。一応《巨大化/Giant Growth》っていうことにしておいて。

・「個人的には忍者デッキのイメージが強いです。忍者デッキについてなにか一言」

――O村さんに対するイメージが皆さん違うのが面白いですね。

O村:いろんなデッキ使ってるからね。レガシーでは忍者デッキをずっと使ってたからそのイメージがあるんだと思う。なんで忍者デッキ使うのをやめたかっていうと、一時期《罰する火/Punishing Fire》が流行ったからなんだよね。それ以降はpauperで使ってたかな。

――今は青黒系の忍者もいけそうですが。

O村:今はまた忍者がやれるメタゲームになってきたと思うよ。奇跡もかなりきつかったけど独楽禁止になったし、今の忍者の立ち位置としては悪くないんじゃないかな。

――個人的には是非使って欲しいですね。

O村:あと忍者デッキといえば、GPでレガシーのサイドイベントに忍者デッキで出て、優勝してゼンディカーのフルFoilアンカットシートを貰った。「公式に載せるからレシピ書いてくれ」って言われてレシピ書いたんだけど載らなくてさ。時間返して、みたいな(笑)

O村:で、一言ってなると「今立ち位置がいいので、また使うかもしれません」ってところかな。

・「ゾンビが好きなイメージですが、ゾンビ映画とかも好きなんですか?」

――これは割と最近のイメージですね。

O村:一番好きな部族って言われたらゾンビだね。昔からクリーチャータイプ:ゾンビは好き。アポカリプスでゾンビのバーランみたいなカード(《夜の力/Strength of Night》)があって、あれをpauperで使えないかな、と思ってる……んだけど、それとこの質問関係ないよね?

――ホラー映画は観ないですか?

O村:映画自体をあんまり観ないね。一年に一回くらい。だから「ゾンビ映画も好きなんですか?」っていう質問に対する答えは「映画観ない」だね。

・「MTGを辞めようと考えたときはありますか?あるなら回数やエピソードを教えてください」

O村:ラヴニカのときに体調が悪くて、辞めようかなと思ってカードもちょっと売ったんだけど、結局すぐ戻ってきたね。そのころもカードリストとかはチェックしてたし、そういう意味では辞めようと思ったことは無いかな。

――えちごやさんもそうですが、なんだかんだで皆さん続けてますよね。

O村:今年の頭みたいにちょっと元気がない時とかはあるけど、今は普通にやってるしね。

・「こいつには絶対勝たないと気がすまないっていうプレイヤーはいますか?」

O村:これはみんなわかってると思うけどじゅんぺーだね。あんまり勝ってないイメージもあるし、あいつ俺の嫌いなカードばっかり使ってくるんだよね!ライフリンクとか壁とかさ!あれがねーほんと腹立つわー。

O村:他に負けたくないのがぽんざ君。これは調べてみてわかったんだけど、俺公式戦でぽんざ君に一戦負け越してるんだよね。これは勝たないとやべえな、っていうのはある。「俺あいつに一負け越しか!」みたいな。えちごやさんにもめちゃくちゃ負けてるからやっぱり勝ちたいな。その3人だね。

――ぽんざさんに負け越してるのはちょっと面白いですね。

O村:俺も調べてびっくりしたよ!公式戦での負け越しだからはやく公式戦がしたいよね!

・「ヒザの調子はどうですか」

――これはみんな気になってると思いますが。

O村:ヒザの調子はよくないです!歩けることは歩けるけど、1kmくらい歩くとちょっときつい。

――そもそも何がどう悪いんでしたっけ。

O村:リウマチ系というか、内科的な痛みなんだよね。関節が悪いわけじゃないから治りがよくない。薬の副作用で体格も肥大気味だから本当は運動もしないといけないんだけど、運動もしづらいっていう。今はプールに行ってます。

――薬もけっこう飲んでますよね。

O村:20錠くらい飲んでるもんなー。生活には支障は無いけど、治る見込みもわからないんだよね。ヒザは悪いです!

・「妹さん結婚されましたね。今の心境は?」

――この質問大丈夫なんですか?

O村:別にいいよ。今まだ妹は実家にいるんだけど、宅配便とかが向こうの苗字でくるからそれは結構衝撃を受けたね。「うちの子じゃない……」みたいな寂しさを感じる。

・「お勧めのラーメン屋ベスト3とその理由を教えてください」

――これはわたくしの質問です。

O村:俺の中で一番は「トラの夢」だね。お勧めって言われると難しくて、虎とかは俺は好きだけど万人には勧めにくいってかんじ。

――確かにそうですね。では好きなラーメン屋ベスト3でお願いします。

O村:あとは「はぐるま」。あそこは美味しいね。店舗が増えて行きやすくなったのもポイント。それと「牛ごろ」かな。ラーメンっていうか〆のご飯が美味しい。この3軒はお勧めです。

――牛ごろは今度行ってみます。Twitterの質問はこれくらいですね。

――それでは最後に、今後の目標を聞かせてください。

O村:まずはグランプリに出ることかな。ヒザもあるからまずは出られるの?って話だし。京都は無理で静岡には行きたいとは思ってるけど、まだわからないね。その上での目標は、やっぱりグランプリのトップ8かな。北九州で忘れてきたトップ8を取りにいきたいよね。マジックを続けて、グランプリに出ること。これが目標だね。

――次回のインタビューを聞きたい人ですが……。

O村:どうしよう?つっちーかどっくん(キドさん)にしようと思ってたんだけど、そもそもどっくんが大分にいないからね。

――タイミングが合えばどうにかするんですけどね。

O村:どっくんはそろそろ帰ってくるはずだし、スタンに復帰して欲しいという希望も込めてどっくんにしよう。頑張ってタイミング合わせて。

――アポイントを取る努力をします!一ヶ月以内にお会いできればインタビュー、という感じですかね。

O村:無理ならつっちーってことで。

――わかりました。今回はありがとうございました!

編集後記
第2回大分MTGプレイヤー名鑑、いかがだったでしょうか。沢山のデッキとそれにまつわる思い出話が聞けたインタビューでした。まだ体調はおもわしくないとのことでしたが、ゆっくりと治していただき、またオリジナルデッキについてのお話をうかがいたいと思います。
 
次回予告
第3回大分MTGプレイヤー名鑑のゲストはキドさん(の予定)! 大分の強豪プレイヤーが破滅の刻とともに帰ってくる(予定)! キドさんにおかれましてはコメント等でスケジュールのすり合わせにご協力いただければ幸いです。

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