大分MTGプレイヤー名鑑 第2回 ゲスト:O村 【前編】
2017年7月17日 大分MTGプレイヤー名鑑 コメント (3)大分MTGプレイヤー名鑑、第2回のゲストはO村さんです。現役プレイヤーの中でも中級者の壁として君臨するO村さんのMTGの歴史についてうかがいました。前後編の前編をお届けします。
プレイヤー名:O村
マジック暦:17年
好きな色:黒
よく行く店舗:カードプレイス レアルトマト中央店・本店・別府店
主なプレイフォーマット:スタンダード レガシー pauper リミテッド
――マジックを始めたきっかけを教えてください。
O村:友達のお兄ちゃんがマジックをやってて、その友達が学校にマジックのカードを持ってきてたんだよね。遊戯王が始まったころで、そういうゲームを遊ぶグループができてたんだけど、その中でマジックが始まったかんじ。その友達の家に行ってコモンとかを漁ってデッキ組んで遊んでた。
――最初から遊び仲間には恵まれていたんですね。遊戯王からマジックに興味が移ったきっかけは?
O村:そんなに遊戯王をがっつりやってたわけじゃなくて、マジックはカードが異国っぽい不思議な雰囲気でかっこよかったから惹かれたのかな。
――パックやスターターを買いだしたのは?
O村:しばらくは仲間内で手元にある資産で遊んでて、地元にパックが売ってなかったから隣町に電車で行ってパック買ってた。最初にマスクスの「崩壊」っていう構築済みを買ったんだけど、それに入ってた《音無しの暗殺者/Silent Assassin》と《のたうつウンパス/Thrashing Wumpus》が最初に当てたレアっていうかフェイバリットカードその1とその2。「崩壊」はランデスとハンデスを同時にするっていうわけわからんデッキなんだけど(笑)
――そのころから黒がお好きなんですね。
O村:始めたころからずっと黒いカードを使ってたね。初めてパックとかを買う前から「ツイストブラック」っていう、《走り回るスカージ/Skittering Skirge》に《邪悪なる力/Unholy Strength》とか《よじれた実験/Twisted Experiment》をつけて殴る、みたいなデッキを使ってた。黒ウィニーね。《強迫/Duress》とか《殺し/Snuff Out》みたいなカードが当時から大好きだったな。
――FNMはそのころからあったんでしたっけ?
O村:いや、そのころはなかった。始まってからは高校生のころにイエサブのフライデーに行ったのが最初かな?マナソースには行ったことなかったんよね。フライデー”ナイト”だからなかなか参加できなくてさ。電車で1000円とかかかってたし。
――そのころはエキスパンションでいうと?
O村:ミラディンが出た後やね。《分かち合う運命/Shared Fate》デッキを使い出してからはそれ一択だったんだけど、それまでは赤単とかトロンとか親和とか色々使ってた。
――競技大会に出だしたのはいつごろからですか?
O村:初めての日本選手権予選に出たのがその《分かち合う運命/Shared Fate》デッキだったね。戦跡は1-2-3。たしか1-0-3から2連敗したんじゃなかったかな?とにかくそのデッキ分けるんよ。まず先に負けない状態にするデッキなんだけど、勝つまでに時間がかかるし相手が投了してくれないんだよね。
――ミラディンのころということは親和あたりがトップメタですか?
O村:親和いたね。あと青単シャックレスと緑トロンあたりがメタゲームかな。
――その後GPにも参加したり?
O村:いや、それほど出てない。都道府県選手権とかには出てたけど、県外まで遠征したことはほとんどなかったな。GPはエクステンデッドの時の北九州には出てなくて、ローウィンのシールドの時には出て……全部でGPは5回くらいしか出てないよ。
――競技大会は結構出てるイメージでしたが。
O村:俺も数えてみて気がついたんだけど、実は意外と出てないんだよね。Finals予選とかLimits予選とかには福岡に遠征もしてたかな。
――その中でもいい戦績を残せた大会を挙げていただけますか?
O村:GP北九州(2013年 スタンダード)でバブルマッチまで残った時かな。14位~16位のどこかだったと思う。あとは日本選手権二日目とか、Finals本戦進出とか、そのへんかな。タイトル取ったりベスト8残ったりはしてないから、その辺が目標でもある。
――その中で思い出深い対戦はありますか?
O村:やっぱり今言ったGP北九州のバブルマッチでミスして負けた試合かなあ。あれはやっぱり覚えてるね。他の対戦はあんまり覚えてないんだよね。
――相手のフルパンにフルブロックでクリーチャー残さなかったら返しで《植生噴出/Phytoburst》をトップしたんでしたっけ?
O村:そうそう。クリーチャー残ってたらダブストと《植生噴出/Phytoburst》で足りてたんだよね。ブロックミス。あれは本当に凹んだ。それなかったらベスト8あったから悔しかったな。
――しばらく悔しそうでしたもんね。他に思い出深い対戦は?
O村:あ、思い出した!トリマリからヤソ(八十岡翔太プロ)に勝ったやつ!これは一生しゃぶっていくネタだから!
――(爆笑)
O村:日本選手権二日目のドラフトで、アラーラブロックのドラフトで俺はナヤを使ってたのね。トリマリから続唱のワーム(《徴兵されたワーム/Enlisted Wurm》)を引いてきて捲り返して勝てたのは印象に残ってる。「俺、ヤソに勝った……」みたいな。
――それは本当にすごいですね。
O村:結構大物プレイヤーと対戦することが多いんだけど、大抵負けてるんだよね。ナベ(渡辺雄也プロ)とかあんちゃん(高橋優太プロ)とかには負けてるけどヤソには勝った!これはしゃぶっていく!
――構築ももちろんですが、リミテッドもかなりやっているんですね。
O村:結構昔はリミテッド得意な感じだったんだけど、最近ドラフト自体をあんまりやらないからね。最近の人あんまりドラフトやらんやん?前はドラフトのほうが得意だったなあ。
――ドラフトやりたい人はある程度はいるんですけどね。
O村:結局俺はMOで満足しちゃってるね。8ドラを立てるのがリアルだと大変過ぎてさ。
――8ドラはMOで安定、みたいなところありますね。
O村:でもMOはリーグだから卓の8人で対戦するわけじゃなくてさ。ヘンなレアとかに負けたりもするからやっぱりリアルでちゃんとした8ドラをやりたい。4ドラと8ドラは別のゲームだからね。
――さて、構築の話に戻るのですが、思い出に残っているデッキはありますか?
O村:思い出に残ってるデッキはね、いっぱいある。どこから話そうかって言うくらいいっぱいある。
O村:初めてFNMに持ち込んだデッキは「フラッシュバックバーン」。フラッシュバックのコストが軽くなるアーティファクト(《触媒石/Catalyst Stone》)と《埋め合わせ/Recoup》っていうフラッシュバックを付与するソーサリーが入ってるデッキ。バーンだから火力を撃っていくんだけど、2マナで相手にダメージか6枚墓地を削るっていうカードがあったのね。俺その頃からドレッジしてるんだけど(笑)。その呪文で自分のライブラリーを削って、墓地のカードにフラッシュバックを付与して相手を焼くっていうデッキ。
――それはオリジナルデッキですか?
O村:オリジナルといえばオリジナルかな?その後はしばらくメタデッキを使ってて、親和が結構好きだったんだけど、ダークスティールが出た後は親和があまりにも強くなりすぎてつまらなくなったから《分かち合う運命/Shared Fate》を使うようになった。それからは1年半くらいは分かち合う運命/Shared Fateデッキを使ってたね。
――分かち合う運命デッキは当時のメタ上には……?
O村:ないないない。クソローグデッキだよ。《狂気堕ち/Descent into Madness》とか《機械化製法/Mechanized Production》デッキみたいな立ち位置のローグエンチャントデッキ。これが思い出のデッキその1。
O村:ミラディンが落ちるまでは分かち合う運命デッキを使ってて、その後は神河-ラヴニカブロックになるんだけど、ギルドパクトとディセンションはあんまりやってないんだよね。一時期は忍者デッキも使ってて、後は「エルフ&ネイル」っていうデッキも使ったね。
――エルフで《歯と爪/Tooth and Nail》を撃つデッキですか?
O村:そうそう。この間MOで使えたんだけど、《頭蓋骨絞め》で《極楽鳥/Birds of Paradise》とか《ウッド・エルフ/Wood Elves》なんかを絞めながら土地を伸ばして、《花盛りの春/Vernal Bloom》を張って、《歯と爪/Tooth and Nail》で《トリスケリオン/Triskelion》と《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa》を持ってきて相手の土地を《トリスケリオン/Triskelion》で弾いていくデッキ。あれは結構好きだった。
O村:忍者デッキは構築済みを2個合わせたら最強、みたいなかんじだったな。《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》が入ってて忍者も2枚づつ入ってたから、2個合わせたら十手が2枚入った普通に強いデッキになる。
――いい時代ですねえ。
O村:ラヴニカのころはあんまりやってなくて、コールドスナップが出たころからまたプレイし始めたんだけど、その頃は「アネックスワイルドファイア」を使ってた。《ブーメラン/Boomerang》と《未達の目/Eye of Nowhere》で土地を戻したり、《併合/Annex》で土地をパクったりしながらマナ差をつけて、《燎原の火/Wildfire》を撃ってから《黒檀の梟の根付/Ebony Owl Netsuke》とか《猛烈に食うもの/Magnivore 》でフィニッシュ、っていうデッキ。「ハウリングオウリングアネックスワイルドファイアボア」みたいな。
O村:そのあとすぐ神河が落ちてローウィンが入ってきて……そのころはサッシー邸でドラフトすることが多かったね。結果残せたのは都道府県選手権で使ったガルガドンタルモゴイフデッキかな。その時は2位だったんだけど、サッシーが赤黒のマネキンデッキで優勝してる。当時のデッキの中では青黒マネキンが好きだったね。《熟考漂い/Mulldrifter》や《叫び大口/Shriekmaw》を4マナのリアニ呪文(《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》)で釣ってなんとなくアドバンテージを取るデッキ。今のpauperの青白ブリンクみたいなやつ。でもそのころはガルガドンタルモゴイフがかなり調子よくて、ずっと使ってたね。宮崎の個人主催大会に持ち込んで優勝したり。
――どんどん思い出のデッキが出てきますね。
O村:語ろうと思えばいっぱいあるからね!ローウィンの後はモーニングタイドで、フェアリーの時代が来るのか。……ん?その前にタイムスパイラルがあったね。タイムスパイラル-コールドスナップ-ラヴニカのころは、黒単コントロールを使ってた。
――なんだからしいデッキが。
O村:これはトミタさんが原型を組んできたデッキで、それを借りてからずっと調整しながら使ってた。それがFinals予選を抜けたデッキ。古典的な黒コンで、アリーナ(《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》)で引き増しながら、ガントレット(《魔力の篭手 / Gauntlet of Power》)を置いて、《魂の消耗 / Consume Spirit》や《骸骨の吸血鬼 / Skeletal Vampire》でフィニッシュするっていう。骸骨の吸血鬼がガントレットと相性いいんだよね。このデッキは公式サイトにも載ったよ。
O村:ボロス対策はかなりしてたんだけど、太陽拳を使う人が地元にいなかったから練習できなくて、本番でポロポロっと太陽拳に負けた。単色だから《迫害 / Persecute》撃たれるとggなんだよね。こっちも《迫害 / Persecute》撃てるように印鑑積んだりしてるんだけど、こっちの《迫害 / Persecute》は《差し戻し/Remand》されて返しで《迫害 / Persecute》、みたいな。
――で、さっきのローウィン以降ですね。
O村:ローウィン-モーニングタイド-イーブンタイドからアラーラかな。その頃はグリクシスコンロトールみたいなやつを使ってた。ヒバリ(《目覚ましヒバリ/Reveillark》)を使うのが嫌で、《苦花/Bitterblossom》は好きだったけどフェアリーは使いたくなかったんだよね。グリコンはしばらく使ってDNに調整載せたりもしてたんだけど、日本選手権予選抜けたのはエスパービート。
――ほうほう。
O村:これはオリジナルデッキで、その時のメタはヒバリ、フェアリー、ドラン、緑黒エルフってかんじ。キッチン(《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》)と《苦花/Bitterblossom》への回答を探してる時に、青白のコモンに2マナ2/1先制攻撃被服っていうカード(《器用な決闘者/Deft Duelist》)があったんだけど、これはキッチン乗り越えられて苦花と相打ちにならないから強い、ってことでこれを軸にエスパービートを組んだ。パーツ的には《思考囲い/Thoughtseize》に《翻弄する魔道士/Meddling Mage》とかで、当時はフェアリー対策で《火山の流弾/Volcanic Fallout》が流行ってたから、それでこっちのクリーチャーが全滅するのね。その対策で《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》を使ってた。こいつ瞬速の1/3だから、流弾に合わせたらシャクれるわけよ。俺のジャイグロ好きはこいつがきっかけかもしれない。このデッキで日本選手権予選を抜けたね。これが思い出デッキその3。その2は黒コン。
O村:このデッキにもヒバリ入れたほうが強そうなんだけど、ヒバリよりも黒命令(《不敬の命令/Profane Command》)入れたほうが強いな、っていうかんじで組んでた。で、このデッキにはオチがあって、日本選手権本戦がM10発売の翌日で、新カードの情報見てちょっといじるかな、くらいで調整する時間がほとんどないような日程でさ。そのM10でフェアリー対策に《大貂皮鹿/Great Sable Stag》っていう、出た当時は《悪斬の天使/Baneslayer Angel》よりも高かったというカードが出たんだけど、そのカードで俺のエスパービートが詰むんだよね。
――あー、確かにそうですね。
O村:しかも土地がダメランからM10ランドに変わった影響で、デッキで一番強い1ターン目《思考囲い/Thoughtseize》から2ターン目《翻弄する魔道士/Meddling Mage》っていう動きができなくなっちゃって。結果デッキ崩壊して本戦は悲しみを背負った。
――日程もヤバいですね。
O村:あれはヤバかった。その後はアラーラからゼンディカーかな。コーノさんはその頃なに使ってた?
――そのころは始めたばかり位ですね。黒単コントロールから《稲妻/Lightning Bolt》が入ってきたから赤黒コンにシフトして、《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》から《業火のタイタン/Inferno Titan》までみたいなデッキを使ってました。
O村:タイタンのカードパワー凄かったよね。M11のカードパワーは基本セットのそれじゃなかった。バケモンだよ。
――そのころからイニストラードの手前くらいまではあまり見かけなかった印象がありますが。
O村:そう?そのころに今の家に引っ越したんじゃなかったかな?それまではトミタさんが予定が合う時にだけレアトマの宮崎店に行ってたからあんまり会わなかったのかも。そのころのフライデーでは結構色々ヘンなデッキ使ってたな。アラーラ-ゼンディカーのころはインテット……今で言うティムールカラーのビートダウンを使ってた。俺は無理だったんだけど、そのデッキをシェアしたえちごやさんが日本選手権予選抜けて、じゅんぺーには本戦でも使ってもらった。
O村:当時はジャンドと青白で《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が入ったデッキが強かったから、「ジェイスと《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》がデッキに入ってたら最強でしょ!」みたいなコンセプトから生まれた……訳ではなくて、「《広がりゆく海/Spreading Seas》とゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblasterで土地攻めをしたらジャンドに勝てるんじゃない?」っていうところからスタートしたデッキなんだよね。最終的に広がりゆく海はデッキから抜けていったんだけど。
O村:その元のデッキのカードパワーをどんどん上げていって、ジェイス、血編み、《復讐蔦/Vengevine》を呪文でサポート、みたいになっていった。あと、当時の《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》入りのナヤでジャンドと対戦した時に《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol 》が強かったんだよね。その流れでそのデッキにもサルカンが入ってて、2ちゃんで「サルカンが日本選手権予選抜けた!」って話題になったのはそのデッキの話。
――えちごやさんのインタビューでも話されていたデッキですね。
O村:そうそう。えちごやさんのインタビューで言ってた話はちょっと違ってて、今話したのが正解。バッパラや《巣の侵略者/Nest Invader》から血編み走らせる、みたいな動きで、最終的には《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》とギャンコマ(《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》)で押し込むかんじのデッキになったな。俺たちはオリジナルデッキだと思って調整してたんだけど、らっしゅ(高橋純也プロ)が同じようなデッキを組んでて、ナベやなかしゅー(中村修平プロ)もそんなデッキ作ってたみたい。それが思い出のデッキ4。
――次は旧ゼンディカー-新ミラディンですね。
O村:その頃は双子レス双子。一応メインサイドに1枚づつ《欠片の双子/Splinter Twin》は入ってたけど、双子で勝つデッキじゃなくて、ジェイス・コスデッキってかんじ。マナ加速からジェイスか《槌のコス/Koth of the Hammer》を出して勝つデッキ。カウブレードが禁止になる直前の日本選手権予選で使ったデッキなんだけど、このデッキはカウブレードに6割くらいの勝率がついてたから「これは勝ったやろ!」と思って会場に行ったらボロスがめっちゃ多くて、「確かに石鍛冶は入ってるけど!」みたいな。
O村:しかもそのデッキ、対カウブレードでは苦手なカードはないはずなのに、ピン挿しの《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》とかに負けてさ!ヘイヘイ君に負けたんだけど、それで1勝足りずに予選抜けられなかった。詐欺師(《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》)とかティム(狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage)とかの細かいクロックで殴るからエリシュ・ノーンに封殺されるんだよね。マナリーク取ってなかったからカウンターもできなかったし。あれは悲しかったなあ……。これが思い出のデッキ5ね。
――その後はあまりオリジナルデッキを使っている印象はないですね。
O村:そうだね。青白デルバー使って、普通のナヤビート使って……ランド15デルバーみたいな面白デッキはいくつか使ってたけど、GP北九州まではオリジナルデッキは使ってなかった。
――イニストラードから新ラヴニカに入ります。
O村:その頃は青白スピリットとかアブザンカラーのトークンとかを使ってたな。《未練ある魂/Lingering Souls》とか5体トークン出すやつとかで……あ、あと日の目をみなかったデッキで、「青黒カウンターラット」っていうのがあるね。黒単信心が出てくる前から《群れネズミ/Pack Rat》が好きでさ、カウンター構えながら相手のアクションに合わせてこっちの動きを変える、ってやつだったんだけど、勝てなくて日の目を見なかったね。《至高の評決/Supreme Verdict》と《拘留の宝球/Detention Sphere》が強すぎてネズミが生き残れなかったり、《血統の切断/Sever the Bloodline》もネズミ殺しだし。
O村:当時は《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》が嫌いだったからビートダウンメインで使ってたな。ナヤビートダウンとか。あとはゾンビ《出産の殻/Birthing Pod》もかなりぽんざ君とも調整してて強かったんだけど、大会で使うことはなかったかな?ラクドスビートが強かったからそれをメタったデッキを意識してたね。
――テーロスに入りますが……。
O村:ずっと黒単信心使ってたね。脳が死んだかのようにずっと使ってた。他のデッキも作ったけど、結局黒単信心青単信心が強すぎてそっちにいっちゃったな。
――青単信心はあそこまで強いとは思いませんでしたね。
O村:2色の神が弱かったからね。結局最初の神のほうが強いじゃん、っていう。後は《エレボスの鞭/Whip of Erebos》とか使ったアブザンリアニかな。あのへんのメタデッキを使ってた。
――アブザンリアニだともうタルキールですね。
O村:《エレボスの鞭/Whip of Erebos》は相当使ってたな。《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》が当時のお気に入りでさ。「ドレッジができる!自分のライブラリーが掘れる!」みたいな。あとはジェスカイを使ってた。《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》のトークン型のやつ。あれは結構使ったな。同じジェスカイでアグロとかミッドレンジっぽいのも使ってた。
――そこから新ゼンディカーです。
O村:そろそろ今のスタンかな。カンパニー時代はずっとカンパニーだったね。ラリーも流行ってたけどあれはあまり使う気にならなかった。地元で使ってる人ほとんどいなかったよね。それから新ゼン-新イニになるとゾンビ使って……現スタンになるのかな。
――いやぁ凄いボリュームでしたね。この40分どうしよう。
O村:まだまだ語り足りないよね!結果残してるデッキ挙げていったけど、結果出してない勝てなかっただらだらクソデッキももっと語りたいよ!
――それはお酒を飲みながら座談会をしましょう。そっちのほうが面白そうです。
O村:それがいいかな。デッキの話は頑張ってまとめて。
――なんだか「歴史あり」というかんじの話でしたね。濃い話でした。
O村:歴史を語りました!大きい大会ではオリジナルデッキで出たい!っていうのがあるんだよね。それが楽しいと思ってるから。
後半へ続く!
プレイヤー名:O村
マジック暦:17年
好きな色:黒
よく行く店舗:カードプレイス レアルトマト中央店・本店・別府店
主なプレイフォーマット:スタンダード レガシー pauper リミテッド
――マジックを始めたきっかけを教えてください。
O村:友達のお兄ちゃんがマジックをやってて、その友達が学校にマジックのカードを持ってきてたんだよね。遊戯王が始まったころで、そういうゲームを遊ぶグループができてたんだけど、その中でマジックが始まったかんじ。その友達の家に行ってコモンとかを漁ってデッキ組んで遊んでた。
――最初から遊び仲間には恵まれていたんですね。遊戯王からマジックに興味が移ったきっかけは?
O村:そんなに遊戯王をがっつりやってたわけじゃなくて、マジックはカードが異国っぽい不思議な雰囲気でかっこよかったから惹かれたのかな。
――パックやスターターを買いだしたのは?
O村:しばらくは仲間内で手元にある資産で遊んでて、地元にパックが売ってなかったから隣町に電車で行ってパック買ってた。最初にマスクスの「崩壊」っていう構築済みを買ったんだけど、それに入ってた《音無しの暗殺者/Silent Assassin》と《のたうつウンパス/Thrashing Wumpus》が最初に当てたレアっていうかフェイバリットカードその1とその2。「崩壊」はランデスとハンデスを同時にするっていうわけわからんデッキなんだけど(笑)
――そのころから黒がお好きなんですね。
O村:始めたころからずっと黒いカードを使ってたね。初めてパックとかを買う前から「ツイストブラック」っていう、《走り回るスカージ/Skittering Skirge》に《邪悪なる力/Unholy Strength》とか《よじれた実験/Twisted Experiment》をつけて殴る、みたいなデッキを使ってた。黒ウィニーね。《強迫/Duress》とか《殺し/Snuff Out》みたいなカードが当時から大好きだったな。
――FNMはそのころからあったんでしたっけ?
O村:いや、そのころはなかった。始まってからは高校生のころにイエサブのフライデーに行ったのが最初かな?マナソースには行ったことなかったんよね。フライデー”ナイト”だからなかなか参加できなくてさ。電車で1000円とかかかってたし。
――そのころはエキスパンションでいうと?
O村:ミラディンが出た後やね。《分かち合う運命/Shared Fate》デッキを使い出してからはそれ一択だったんだけど、それまでは赤単とかトロンとか親和とか色々使ってた。
――競技大会に出だしたのはいつごろからですか?
O村:初めての日本選手権予選に出たのがその《分かち合う運命/Shared Fate》デッキだったね。戦跡は1-2-3。たしか1-0-3から2連敗したんじゃなかったかな?とにかくそのデッキ分けるんよ。まず先に負けない状態にするデッキなんだけど、勝つまでに時間がかかるし相手が投了してくれないんだよね。
――ミラディンのころということは親和あたりがトップメタですか?
O村:親和いたね。あと青単シャックレスと緑トロンあたりがメタゲームかな。
――その後GPにも参加したり?
O村:いや、それほど出てない。都道府県選手権とかには出てたけど、県外まで遠征したことはほとんどなかったな。GPはエクステンデッドの時の北九州には出てなくて、ローウィンのシールドの時には出て……全部でGPは5回くらいしか出てないよ。
――競技大会は結構出てるイメージでしたが。
O村:俺も数えてみて気がついたんだけど、実は意外と出てないんだよね。Finals予選とかLimits予選とかには福岡に遠征もしてたかな。
――その中でもいい戦績を残せた大会を挙げていただけますか?
O村:GP北九州(2013年 スタンダード)でバブルマッチまで残った時かな。14位~16位のどこかだったと思う。あとは日本選手権二日目とか、Finals本戦進出とか、そのへんかな。タイトル取ったりベスト8残ったりはしてないから、その辺が目標でもある。
――その中で思い出深い対戦はありますか?
O村:やっぱり今言ったGP北九州のバブルマッチでミスして負けた試合かなあ。あれはやっぱり覚えてるね。他の対戦はあんまり覚えてないんだよね。
――相手のフルパンにフルブロックでクリーチャー残さなかったら返しで《植生噴出/Phytoburst》をトップしたんでしたっけ?
O村:そうそう。クリーチャー残ってたらダブストと《植生噴出/Phytoburst》で足りてたんだよね。ブロックミス。あれは本当に凹んだ。それなかったらベスト8あったから悔しかったな。
――しばらく悔しそうでしたもんね。他に思い出深い対戦は?
O村:あ、思い出した!トリマリからヤソ(八十岡翔太プロ)に勝ったやつ!これは一生しゃぶっていくネタだから!
――(爆笑)
O村:日本選手権二日目のドラフトで、アラーラブロックのドラフトで俺はナヤを使ってたのね。トリマリから続唱のワーム(《徴兵されたワーム/Enlisted Wurm》)を引いてきて捲り返して勝てたのは印象に残ってる。「俺、ヤソに勝った……」みたいな。
――それは本当にすごいですね。
O村:結構大物プレイヤーと対戦することが多いんだけど、大抵負けてるんだよね。ナベ(渡辺雄也プロ)とかあんちゃん(高橋優太プロ)とかには負けてるけどヤソには勝った!これはしゃぶっていく!
――構築ももちろんですが、リミテッドもかなりやっているんですね。
O村:結構昔はリミテッド得意な感じだったんだけど、最近ドラフト自体をあんまりやらないからね。最近の人あんまりドラフトやらんやん?前はドラフトのほうが得意だったなあ。
――ドラフトやりたい人はある程度はいるんですけどね。
O村:結局俺はMOで満足しちゃってるね。8ドラを立てるのがリアルだと大変過ぎてさ。
――8ドラはMOで安定、みたいなところありますね。
O村:でもMOはリーグだから卓の8人で対戦するわけじゃなくてさ。ヘンなレアとかに負けたりもするからやっぱりリアルでちゃんとした8ドラをやりたい。4ドラと8ドラは別のゲームだからね。
――さて、構築の話に戻るのですが、思い出に残っているデッキはありますか?
O村:思い出に残ってるデッキはね、いっぱいある。どこから話そうかって言うくらいいっぱいある。
O村:初めてFNMに持ち込んだデッキは「フラッシュバックバーン」。フラッシュバックのコストが軽くなるアーティファクト(《触媒石/Catalyst Stone》)と《埋め合わせ/Recoup》っていうフラッシュバックを付与するソーサリーが入ってるデッキ。バーンだから火力を撃っていくんだけど、2マナで相手にダメージか6枚墓地を削るっていうカードがあったのね。俺その頃からドレッジしてるんだけど(笑)。その呪文で自分のライブラリーを削って、墓地のカードにフラッシュバックを付与して相手を焼くっていうデッキ。
――それはオリジナルデッキですか?
O村:オリジナルといえばオリジナルかな?その後はしばらくメタデッキを使ってて、親和が結構好きだったんだけど、ダークスティールが出た後は親和があまりにも強くなりすぎてつまらなくなったから《分かち合う運命/Shared Fate》を使うようになった。それからは1年半くらいは分かち合う運命/Shared Fateデッキを使ってたね。
――分かち合う運命デッキは当時のメタ上には……?
O村:ないないない。クソローグデッキだよ。《狂気堕ち/Descent into Madness》とか《機械化製法/Mechanized Production》デッキみたいな立ち位置のローグエンチャントデッキ。これが思い出のデッキその1。
O村:ミラディンが落ちるまでは分かち合う運命デッキを使ってて、その後は神河-ラヴニカブロックになるんだけど、ギルドパクトとディセンションはあんまりやってないんだよね。一時期は忍者デッキも使ってて、後は「エルフ&ネイル」っていうデッキも使ったね。
――エルフで《歯と爪/Tooth and Nail》を撃つデッキですか?
O村:そうそう。この間MOで使えたんだけど、《頭蓋骨絞め》で《極楽鳥/Birds of Paradise》とか《ウッド・エルフ/Wood Elves》なんかを絞めながら土地を伸ばして、《花盛りの春/Vernal Bloom》を張って、《歯と爪/Tooth and Nail》で《トリスケリオン/Triskelion》と《クローサの拳カマール/Kamahl, Fist of Krosa》を持ってきて相手の土地を《トリスケリオン/Triskelion》で弾いていくデッキ。あれは結構好きだった。
O村:忍者デッキは構築済みを2個合わせたら最強、みたいなかんじだったな。《梅澤の十手/Umezawa’s Jitte》が入ってて忍者も2枚づつ入ってたから、2個合わせたら十手が2枚入った普通に強いデッキになる。
――いい時代ですねえ。
O村:ラヴニカのころはあんまりやってなくて、コールドスナップが出たころからまたプレイし始めたんだけど、その頃は「アネックスワイルドファイア」を使ってた。《ブーメラン/Boomerang》と《未達の目/Eye of Nowhere》で土地を戻したり、《併合/Annex》で土地をパクったりしながらマナ差をつけて、《燎原の火/Wildfire》を撃ってから《黒檀の梟の根付/Ebony Owl Netsuke》とか《猛烈に食うもの/Magnivore 》でフィニッシュ、っていうデッキ。「ハウリングオウリングアネックスワイルドファイアボア」みたいな。
O村:そのあとすぐ神河が落ちてローウィンが入ってきて……そのころはサッシー邸でドラフトすることが多かったね。結果残せたのは都道府県選手権で使ったガルガドンタルモゴイフデッキかな。その時は2位だったんだけど、サッシーが赤黒のマネキンデッキで優勝してる。当時のデッキの中では青黒マネキンが好きだったね。《熟考漂い/Mulldrifter》や《叫び大口/Shriekmaw》を4マナのリアニ呪文(《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》)で釣ってなんとなくアドバンテージを取るデッキ。今のpauperの青白ブリンクみたいなやつ。でもそのころはガルガドンタルモゴイフがかなり調子よくて、ずっと使ってたね。宮崎の個人主催大会に持ち込んで優勝したり。
――どんどん思い出のデッキが出てきますね。
O村:語ろうと思えばいっぱいあるからね!ローウィンの後はモーニングタイドで、フェアリーの時代が来るのか。……ん?その前にタイムスパイラルがあったね。タイムスパイラル-コールドスナップ-ラヴニカのころは、黒単コントロールを使ってた。
――なんだからしいデッキが。
O村:これはトミタさんが原型を組んできたデッキで、それを借りてからずっと調整しながら使ってた。それがFinals予選を抜けたデッキ。古典的な黒コンで、アリーナ(《ファイレクシアの闘技場/Phyrexian Arena》)で引き増しながら、ガントレット(《魔力の篭手 / Gauntlet of Power》)を置いて、《魂の消耗 / Consume Spirit》や《骸骨の吸血鬼 / Skeletal Vampire》でフィニッシュするっていう。骸骨の吸血鬼がガントレットと相性いいんだよね。このデッキは公式サイトにも載ったよ。
O村:ボロス対策はかなりしてたんだけど、太陽拳を使う人が地元にいなかったから練習できなくて、本番でポロポロっと太陽拳に負けた。単色だから《迫害 / Persecute》撃たれるとggなんだよね。こっちも《迫害 / Persecute》撃てるように印鑑積んだりしてるんだけど、こっちの《迫害 / Persecute》は《差し戻し/Remand》されて返しで《迫害 / Persecute》、みたいな。
――で、さっきのローウィン以降ですね。
O村:ローウィン-モーニングタイド-イーブンタイドからアラーラかな。その頃はグリクシスコンロトールみたいなやつを使ってた。ヒバリ(《目覚ましヒバリ/Reveillark》)を使うのが嫌で、《苦花/Bitterblossom》は好きだったけどフェアリーは使いたくなかったんだよね。グリコンはしばらく使ってDNに調整載せたりもしてたんだけど、日本選手権予選抜けたのはエスパービート。
――ほうほう。
O村:これはオリジナルデッキで、その時のメタはヒバリ、フェアリー、ドラン、緑黒エルフってかんじ。キッチン(《台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks》)と《苦花/Bitterblossom》への回答を探してる時に、青白のコモンに2マナ2/1先制攻撃被服っていうカード(《器用な決闘者/Deft Duelist》)があったんだけど、これはキッチン乗り越えられて苦花と相打ちにならないから強い、ってことでこれを軸にエスパービートを組んだ。パーツ的には《思考囲い/Thoughtseize》に《翻弄する魔道士/Meddling Mage》とかで、当時はフェアリー対策で《火山の流弾/Volcanic Fallout》が流行ってたから、それでこっちのクリーチャーが全滅するのね。その対策で《シスルダウンのしもべ/Thistledown Liege》を使ってた。こいつ瞬速の1/3だから、流弾に合わせたらシャクれるわけよ。俺のジャイグロ好きはこいつがきっかけかもしれない。このデッキで日本選手権予選を抜けたね。これが思い出デッキその3。その2は黒コン。
O村:このデッキにもヒバリ入れたほうが強そうなんだけど、ヒバリよりも黒命令(《不敬の命令/Profane Command》)入れたほうが強いな、っていうかんじで組んでた。で、このデッキにはオチがあって、日本選手権本戦がM10発売の翌日で、新カードの情報見てちょっといじるかな、くらいで調整する時間がほとんどないような日程でさ。そのM10でフェアリー対策に《大貂皮鹿/Great Sable Stag》っていう、出た当時は《悪斬の天使/Baneslayer Angel》よりも高かったというカードが出たんだけど、そのカードで俺のエスパービートが詰むんだよね。
――あー、確かにそうですね。
O村:しかも土地がダメランからM10ランドに変わった影響で、デッキで一番強い1ターン目《思考囲い/Thoughtseize》から2ターン目《翻弄する魔道士/Meddling Mage》っていう動きができなくなっちゃって。結果デッキ崩壊して本戦は悲しみを背負った。
――日程もヤバいですね。
O村:あれはヤバかった。その後はアラーラからゼンディカーかな。コーノさんはその頃なに使ってた?
――そのころは始めたばかり位ですね。黒単コントロールから《稲妻/Lightning Bolt》が入ってきたから赤黒コンにシフトして、《バジリスクの首輪/Basilisk Collar》から《業火のタイタン/Inferno Titan》までみたいなデッキを使ってました。
O村:タイタンのカードパワー凄かったよね。M11のカードパワーは基本セットのそれじゃなかった。バケモンだよ。
――そのころからイニストラードの手前くらいまではあまり見かけなかった印象がありますが。
O村:そう?そのころに今の家に引っ越したんじゃなかったかな?それまではトミタさんが予定が合う時にだけレアトマの宮崎店に行ってたからあんまり会わなかったのかも。そのころのフライデーでは結構色々ヘンなデッキ使ってたな。アラーラ-ゼンディカーのころはインテット……今で言うティムールカラーのビートダウンを使ってた。俺は無理だったんだけど、そのデッキをシェアしたえちごやさんが日本選手権予選抜けて、じゅんぺーには本戦でも使ってもらった。
O村:当時はジャンドと青白で《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》が入ったデッキが強かったから、「ジェイスと《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》がデッキに入ってたら最強でしょ!」みたいなコンセプトから生まれた……訳ではなくて、「《広がりゆく海/Spreading Seas》とゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblasterで土地攻めをしたらジャンドに勝てるんじゃない?」っていうところからスタートしたデッキなんだよね。最終的に広がりゆく海はデッキから抜けていったんだけど。
O村:その元のデッキのカードパワーをどんどん上げていって、ジェイス、血編み、《復讐蔦/Vengevine》を呪文でサポート、みたいになっていった。あと、当時の《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic》入りのナヤでジャンドと対戦した時に《サルカン・ヴォル/Sarkhan Vol 》が強かったんだよね。その流れでそのデッキにもサルカンが入ってて、2ちゃんで「サルカンが日本選手権予選抜けた!」って話題になったのはそのデッキの話。
――えちごやさんのインタビューでも話されていたデッキですね。
O村:そうそう。えちごやさんのインタビューで言ってた話はちょっと違ってて、今話したのが正解。バッパラや《巣の侵略者/Nest Invader》から血編み走らせる、みたいな動きで、最終的には《エルドラージの碑/Eldrazi Monument》とギャンコマ(《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander》)で押し込むかんじのデッキになったな。俺たちはオリジナルデッキだと思って調整してたんだけど、らっしゅ(高橋純也プロ)が同じようなデッキを組んでて、ナベやなかしゅー(中村修平プロ)もそんなデッキ作ってたみたい。それが思い出のデッキ4。
――次は旧ゼンディカー-新ミラディンですね。
O村:その頃は双子レス双子。一応メインサイドに1枚づつ《欠片の双子/Splinter Twin》は入ってたけど、双子で勝つデッキじゃなくて、ジェイス・コスデッキってかんじ。マナ加速からジェイスか《槌のコス/Koth of the Hammer》を出して勝つデッキ。カウブレードが禁止になる直前の日本選手権予選で使ったデッキなんだけど、このデッキはカウブレードに6割くらいの勝率がついてたから「これは勝ったやろ!」と思って会場に行ったらボロスがめっちゃ多くて、「確かに石鍛冶は入ってるけど!」みたいな。
O村:しかもそのデッキ、対カウブレードでは苦手なカードはないはずなのに、ピン挿しの《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》とかに負けてさ!ヘイヘイ君に負けたんだけど、それで1勝足りずに予選抜けられなかった。詐欺師(《詐欺師の総督/Deceiver Exarch》)とかティム(狡猾な火花魔道士/Cunning Sparkmage)とかの細かいクロックで殴るからエリシュ・ノーンに封殺されるんだよね。マナリーク取ってなかったからカウンターもできなかったし。あれは悲しかったなあ……。これが思い出のデッキ5ね。
――その後はあまりオリジナルデッキを使っている印象はないですね。
O村:そうだね。青白デルバー使って、普通のナヤビート使って……ランド15デルバーみたいな面白デッキはいくつか使ってたけど、GP北九州まではオリジナルデッキは使ってなかった。
――イニストラードから新ラヴニカに入ります。
O村:その頃は青白スピリットとかアブザンカラーのトークンとかを使ってたな。《未練ある魂/Lingering Souls》とか5体トークン出すやつとかで……あ、あと日の目をみなかったデッキで、「青黒カウンターラット」っていうのがあるね。黒単信心が出てくる前から《群れネズミ/Pack Rat》が好きでさ、カウンター構えながら相手のアクションに合わせてこっちの動きを変える、ってやつだったんだけど、勝てなくて日の目を見なかったね。《至高の評決/Supreme Verdict》と《拘留の宝球/Detention Sphere》が強すぎてネズミが生き残れなかったり、《血統の切断/Sever the Bloodline》もネズミ殺しだし。
O村:当時は《スフィンクスの啓示/Sphinx’s Revelation》が嫌いだったからビートダウンメインで使ってたな。ナヤビートダウンとか。あとはゾンビ《出産の殻/Birthing Pod》もかなりぽんざ君とも調整してて強かったんだけど、大会で使うことはなかったかな?ラクドスビートが強かったからそれをメタったデッキを意識してたね。
――テーロスに入りますが……。
O村:ずっと黒単信心使ってたね。脳が死んだかのようにずっと使ってた。他のデッキも作ったけど、結局黒単信心青単信心が強すぎてそっちにいっちゃったな。
――青単信心はあそこまで強いとは思いませんでしたね。
O村:2色の神が弱かったからね。結局最初の神のほうが強いじゃん、っていう。後は《エレボスの鞭/Whip of Erebos》とか使ったアブザンリアニかな。あのへんのメタデッキを使ってた。
――アブザンリアニだともうタルキールですね。
O村:《エレボスの鞭/Whip of Erebos》は相当使ってたな。《サテュロスの道探し/Satyr Wayfinder》が当時のお気に入りでさ。「ドレッジができる!自分のライブラリーが掘れる!」みたいな。あとはジェスカイを使ってた。《ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy》のトークン型のやつ。あれは結構使ったな。同じジェスカイでアグロとかミッドレンジっぽいのも使ってた。
――そこから新ゼンディカーです。
O村:そろそろ今のスタンかな。カンパニー時代はずっとカンパニーだったね。ラリーも流行ってたけどあれはあまり使う気にならなかった。地元で使ってる人ほとんどいなかったよね。それから新ゼン-新イニになるとゾンビ使って……現スタンになるのかな。
――いやぁ凄いボリュームでしたね。この40分どうしよう。
O村:まだまだ語り足りないよね!結果残してるデッキ挙げていったけど、結果出してない勝てなかっただらだらクソデッキももっと語りたいよ!
――それはお酒を飲みながら座談会をしましょう。そっちのほうが面白そうです。
O村:それがいいかな。デッキの話は頑張ってまとめて。
――なんだか「歴史あり」というかんじの話でしたね。濃い話でした。
O村:歴史を語りました!大きい大会ではオリジナルデッキで出たい!っていうのがあるんだよね。それが楽しいと思ってるから。
後半へ続く!
コメント
書き起こしお疲れ様です。
後半も楽しみにしてます。
お疲れ様でした!
リプも返しましたがありがとうございます。後半も頑張るぞい!
>アミさん
趣味でやってるからおちんぎんは出ないんだよなあ!ありがとうございます!